あまり間隔が短すぎても、脱毛効果が出ない上に、肌を傷めてしまうというリスクがあるからです。
今回は、医療脱毛は何ヶ月空けて通えば良いのか、そして効果的な施術を受ける方法について、詳しく解説します。
目次
効果的に施術を受けるために知っておきたい「毛周期」
効果的に施術を受けるためには、あらかじめ毛周期について理解しておく必要があります。
毛周期とは?
毛周期とは、ムダ毛の生え変わりのサイクルのことです。
ムダ毛が成長する毛周期の流れは、次の3つです。
- 成長期
- 退行期
- 休止期
成長期はムダ毛が伸びて成長する期間で、成長期を終えたムダ毛は退行期に移り、成長が止まって抜け落ちるまでの期間を迎えます。そしてムダ毛が抜け落ちた毛穴は休止期を迎え、次のムダ毛を生やすための準備をします。
この、成長期・退行期・休止期の3つのサイクルを繰り返し、全身のムダ毛は「生えては抜けて」を繰り返します。
実は体の表面に生えているムダ毛は、全体の2割程度しかないと言われています。体の表面に生えているムダ毛以外にも、残りの毛穴の中には、これから成長するムダ毛が眠っています。
毛周期は部位によって違う
早い部位だと1ヶ月ですが、遅い部位だと3ヶ月かかります。また、患者さん1人1人によっても異なると言われています。
そのため、医療従事者であっても、個人の毛周期を完全に見極めるのは難しいのが現状です。

医療脱毛で効果があるのは、成長期のムダ毛だけ
今の医療脱毛では、メラニン色素に反応してレーザーが照射される仕組みの脱毛機(熱破壊式脱毛機)を使用する場合が多いです。
このタイプの脱毛機の効果があるのは、成長期のムダ毛だけ。成長期のムダ毛には、メラニン色素が多く含まれているので、脱毛機によく反応するからです。
また、成長期のムダ毛は、ムダ自体が発毛に関わる組織と密着していて、レーザーがしっかりと毛穴の奥まで届くため、脱毛効果が得られやすくなっています。
メラニン色素に反応して照射されたレーザーは、熱を発生させ、発毛に関わる組織を破壊します。
一方で、抜け落ちる寸前の退行期のムダ毛、ムダ毛が既に抜け落ちてしまっている休止期の毛穴には、レーザーを当てても効果はありません。
医療脱毛を効果的に行うためには、成長期のムダ毛を狙って施術するのがおすすめなのです。

医療脱毛が1回で終わらない理由も毛周期にあり!
医療脱毛の施術を受けると、早ければ数日でムダ毛が抜け落ち、一時的にツルツル肌を手に入れることができます。
この時期を「無毛期間」などと呼びますが、これはレーザーを照射したことにより、体の表面に出ていた成長期のムダ毛が全て抜け落ちたからです。
一見、全てのムダ毛がなくなったように見えますが、先ほども説明した通り、退行期のムダ毛や休止期の毛穴には、レーザーを照射しても効果がありません。そのため、効果がなかった毛穴からは、新たにムダ毛が生えてきてしまいます。
完全に全身のムダ毛をなくすためには、毛周期に合わせて施術を受け、成長期を迎えた全てのムダ毛にレーザーを当てるようにしなければなりません。
こうした理由があるため、医療脱毛は1回では終わらないのです。

※蓄熱式脱毛機なら毛周期に関係なく脱毛できる
最近多くの医療脱毛クリニックで続々と導入されている「蓄熱式脱毛機」なら、毛周期に関係なく脱毛できます。
というのも、蓄熱式脱毛機はメラニン色素に反応してレーザーが照射されるのではなく、レーザーを連続照射して肌に蓄熱させ、その熱で「バルジ領域」という組織を破壊するからです。
バルジ領域は発毛を促す役割を担っている組織なので、毛周期に関係なく、この組織が破壊されれば、その毛穴からはムダ毛が生えてこなくなります。

医療脱毛の施術を受けるベストなタイミングはいつ?
1回では終わらない医療脱毛ですが、効果的に脱毛をするためのベストなタイミングは、前回の施術から2~3ヶ月後です。
毛周期は部位や個人で差がありますが、成長期のムダ毛は平均すると2〜3ヶ月で生え変わるとされているため、医療脱毛では最低でも2~3ヶ月は間隔を空けて施術を受けるように指導されます。
前回の施術から2~3ヶ月経つと、新たに成長期を迎えたムダ毛が生えそろうので、そのタイミングで施術を受けるのが効果的なのです。
効果が出やすい部位と出にくい部位がある
脱毛部位で一番人気のあるワキのムダ毛は、他の部位に比べて脱毛効果も高く、すぐに効果が実感できるため満足度も高いです。
反対に、メラニン色素が薄くて細いムダ毛が生えている部位は、効果が出にくいとされています。そのため、産毛の多い顔の脱毛は効果が出にくく、ムダ毛が減ったことをなかなか実感できない可能性があります。
また、意外なところでは、VIOのムダ毛も効果が出にくい部位です。
ムダ毛が太くて丈夫なので、一般的には効果が出やすい部位とされていますが、肌の黒ずみ具合によって異なるので、注意してください。
このように、同じムダ毛でも、効果が出やすい部位と出にくい部位があります。
そのため、毛周期を考えて脱毛するのはもちろん、効果が出やすい部位と出にくい部位を知っておくと、次の施術までの間隔を決める目安になります。
間隔を空けすぎても良くない
医療脱毛は平均で2~3ヶ月、つまりは最低でも2ヶ月以上の間隔を空けないと脱毛効果が得られにくいわけですが、かといって間隔を空けすぎるのも良くないとされています。
中には、「ムダ毛をなるべく伸ばしてから施術をするほうがいい」と思って、半年以上も間隔を空けて施術を受けようとする人もいますが、間隔を空けすぎることで、成長期のムダ毛が生えそろったタイミングを逃すことになります。
ムダ毛は生え変わりを繰り返しているので、前回の施術との間隔を長く空けたからといって、その分成長期のムダ毛が増えるわけではありません。
ムダ毛を伸ばすつもりがなくても、なかなか予定が合わず、前回の施術との間隔が空きすぎてしまった場合も同様です。
そのため、施術を受けるのに最も効果的なタイミングは、前回の施術から2~3ヶ月後がおすすめなのです。
ただ、毛周期は個人で異なるので、
- 2ヶ月おき
- 3ヶ月おき
などと期間で区切ってしまうより、大体2〜3ヶ月程度の間隔を空けながら、ムダ毛が気になり始めてきたタイミング(成長期のムダ毛が生えそろったと感じるタイミング)を目安にしたほうがわかりやすいかもしれません。
脱毛を繰り返すたびに施術の間隔が空くのはなぜ?
最初のうちは、施術の間隔を2〜3ヶ月程度で行いますが、何度か施術を繰り返していくと、次の予約までの間隔を長くするように指示されることがあります。
「できるだけ早く脱毛を終わらせたい」と思っている方にとっては不都合かもしれませんが、これは効率よく脱毛が進んでいるという結果です。
医療脱毛を始めて間もない時は、ムダ毛の生えそろう毛周期がバラバラです。その状態を整えるために、2〜3ヶ月おきの比較的短い間隔で施術を行い、ムダ毛の生えるタイミングを整えながら脱毛していきます。
施術を繰り返すたびに、どんどん成長期のムダ毛の脱毛が進んでいくので、ある程度施術が進むと、成長期を迎えるムダ毛が少なくなり、ムダ毛が生えるスピードも遅くなってきます。
つまり、施術の間隔が長くなったということは、それだけ脱毛が効率的に進んでいて、しっかり脱毛できているということなのです。
医療脱毛を効果的に進めるためには
医療脱毛を効果的に行うためには、毛周期に合わせて施術を進めるのが大切です。一般的に、大体3〜5回目の施術までは、大体2〜3ヶ月の間隔で施術を行うようになります。
目安としては、脱毛を始める前に体の表面にあるムダ毛を100%と考えた場合、2回目以降の施術は、40%〜60%程度のムダ毛が生えてきたら施術の予約を入れるのがおすすめです。
施術を繰り返していくうちに、どんどん成長期のムダ毛が減ってきて、施術の間隔も長くなってきます。
VIOのような、「ムダ毛を薄くしたいだけ」という場合は、ある程度施術を行ったら間隔を調整し、残す毛量を決めていきましょう。
ただ、最後のほうになると間隔が半年おきなどになるため、それほど通う手間はかからなくなります。
その他の注意点
医療脱毛を効果的に進めるためには、2~3ヶ月の間隔を空けて通うことも大切ですが、
- 肌を乾燥させない
- 日焼けをしない
- なるべく予約変更をしない
ということも重要になってきます。
また、予約変更をすると、予約枠が空いていないと施術が先延ばしになってしまう場合があるので、毛周期に合わせた施術が受けられなくなる可能性が出てきます。
予約した日時に施術が受けられるように気を付けましょう。

医療脱毛は2~3ヶ月おきに通うのが効果的!
今回は、「医療脱毛は何ヶ月空けて通えば良いのか」、「効果的な施術を受ける方法」について解説しました。
医療脱毛は2~3ヶ月おきに通うのが、効果的な施術が受けられます。
ですから、脱毛を早く終わらせたいからといって、ただ間隔を短くして通うのではなく、しっかり成長期のムダ毛にレーザーを当てることができるようにすることが大切です。
また、最低でも2ヶ月以上間隔を空けることで、肌を傷めるリスクも軽減できるので、肌にも優しい脱毛ができますよ。